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フンボルト――精神構造としての言語

ここまでは、言語を論理の表現として把握する思考が主であった。それに対し、カントの悟性範疇を言語で置き換え、言語が人間において質料世界からの無定形な原=情報を分節化した認識対象として構成する決定的機能を持つことを指摘したのが、カール・ヴィルヘルム・フォン・フンボルト(karl Wilhelm von Humboldt,1767?1835 主著 "Ueber die Kawaisprache auf der Insel Java" その序説翻訳『言語と精神??カヴィ語研究序説』法政大学出版局)の言語研究だった(これは、ある意味では、20世紀初頭の言語論的展開を先取したとすら評されうる)。

彼に拠れば、人間は、現実の諸言語を創造する能力とこれらの諸言語を規定する言語形式保持の能力とをもつ。後者からの外部表出としての前者が多様に具現化することを以って、人間の諸言語の(フンボルトの思想によれば)ひいては人間の諸文化・思想の多様性を説明しようとした。ただし、当時の言語学者は主に個別言語に興味を有しており、また、哲学者たちは人間精神自身の能力に関心を持っていたため、フンボルトの影響は限定的なものにとどまった。
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この反フンボルトの代表格に、言語学者としては比較言語学・歴史言語学の大家ヤーコプ・グリム (Jakob Grimm 1785-1863) ヴィルヘルム・グリム (Wilhelm Grimm 1786-1859) のグリム兄弟が、哲学者としてはヘーゲル、シェリング、ショーペンハウアー等のドイツ観念論者の系譜があげられるだろう。

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2009年07月30日 04:03に投稿されたエントリーのページです。

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